暮しの器 「むぎわら」の日記

元「暮しの器むぎわら」店主の独り言

小鹿田焼の坂本茂木さんの器

小鹿田は大分県の日田市の郊外にあり、今日でも10件の窯元があります。
私は、25年ほど前に初めてここを訪れましたが、その時の印象は強烈でした。その当時でさえ、こんなに昔ながらのやり方で焼物を作っているところはないのではないかと思われたからです。実にのどかで、時がゆっくり動いてるような気がしました。
窯元をゆっくり見て歩いた時に気に入ったのが、坂本茂木さんの窯元です。坂本さんはバーナード・リーチが小鹿田に逗留した際に世話をしまた指導を受けられた方です。何点かの作品を購入し家で使うことになりました。。
その後、何度か坂本さんに焼物を注文し取寄せさせていただきました。私は当時会社員だったので、記念品、贈答品等があると坂本さんの皿を主に使わせていただき、みなにとても喜ばれました。
坂本さんの器は、伝統的な技法にのっとりながらも作りがしっかりしていて使いやすくしかも新しいことにも挑戦されています。作品には坂本さんのさりげない詩情を感じます。
坂本さんは1937年のお生まれで、小鹿田では一番の長老のようで、窯元の代表は息子(工)さんに代わっています。これからもお元気でよい器を作っていただきたいと思います。