暮しの器 「むぎわら」の日記

元「暮しの器むぎわら」店主の独り言

角偉三郎美術館を訪ねて

この美術館は以前から見てみたいと思っていましたが、なかなか機会がありませんでした。
今回たまたま和倉温泉で学生時代のテニスクラブの同窓会があり、その際に3人の仲間と訪れることができました。これも同窓生の1人(今年1月に病死、当時のクラブのキャプテンでありみんなから愛されていた)がめぐり合わせてくれたのだと思います。
この美術館はビルの一角にあり、お菓子屋さんとその美術館も入っています。
旅館加賀屋さんのすぐ側にありますが、これは加賀屋さんが地域の活性化のために建てたようです。ちなみに加賀屋さんのホールにも角さんのすばらしいパネル(全11枚42m)があります。
美術館には彼がなしてきた仕事の代表的な作品が、独特な形で展示されていて目を楽しませてくれる。
彼は伝統、風土に根ざしながらも、用に即した漆の可能性を最後まで求め続けた漆人だったのではないかて改めて感じました。
そして彼はまた、工芸が本来もっているいる個人の力と組織の力の統合を信じていたのではないかと思います。
しかし彼が多くの人に支持されたのは、なによりも彼の漆器のもっている用の美ではないかと思います。
彼のすばらしさは彼の漆器を使ってこそ感じられるのかもしれません。
美術館では彼に関するグッズとご子息の角有伊さんの作品がありました。
私は彼の没後に出版された次の本を購入しました。